室長あいさつ

オープンファリシティ推進支援室長

政府の研究開発投資の伸びが停滞している中、我が国の科学技術イノベーションの基盤的な力が急激に弱まっています。こうした中で、研究開発投資の効果を最大化し、最先端の研究現場において研究成果を持続的に創出し、複雑化する新たな学問領域などに対応していくためには、研究設備・機器の共用化を更に促進していくことが不可欠です。競争的研究費の改革と連携し、第5期科学技術基本計画期間において共用体制の集中的改革を進めていくため、文部科学省による先端研究基盤共用促進事業(新たな共用システム導入支援プログラム)が平成28年度より実施されております。大阪大学では、平成29年度の事業として3件が採択されたのを機に、新たな先端研究設備・機器共用運営組織のもと、多様な専門知を生み出すための先端研究基盤を整備・強化し、複雑多様化する様々な学問領域において最先端の研究成果を持続的に創出し、また先端研究設備・機器の共用を介して「知の協奏による新たな統合知や共創知の創出」を促すため、阪大ソリューション方式(機器の種別や研究分野ごとに部局横断で共用ユニットを形成する方式)による先端研究設備・機器の共用システムの導入・運営に係る取組を進めております。 

これまで本学においては、科学機器リノベーション・工作支援センター(略称:リノセンター)が中心となり、リユース機器による全学的な機器共同利用を積極的に進めておられますので、リノセンターが中心的な役割を果たし、リユース機器による全学共同利用制度を、先端研究設備・機器にまで発展させることを検討いたしました。しかし、新たな共用システム導入支援プログラムでは、「研究経営戦略とリンクした“大学本部”のガバナンス」や、それに呼応した「大学本部“直轄”のガバナンス制度」が求められており、一部局であるリノセンターを中心として先端研究設備・機器共用促進事業を進めることは、事業制度上できないことが分かりました

そのため、研究担当理事のトップマネジメントによる全学的体制の構築を図ることを目的に、先端研究基盤共用促進事業を統括する本部直轄の部門としてオープンファリシティ推進支援(OPF)室を設置しました。この際、本学における機器共用を効果的に発展させるために、リノセンターにOPF室が進める同事業の運営業務に関する実務面からのサポートを委託し、また企画・立案・調整の面においてもリノセンターから協力・支援を得ることにいたしました。こうすることで「リユース機器および先端研究設備・機器」の2つの共用事業を効率的かつ効果的に連携させながら実施することができると期待しております。

このような協働運営(実質的な一体運営)は、大学本部で将来的に構想されている、リユース機器による全学共同利用システムとOPF室が進める先端研究設備・機器共用システムとの統合による、1つの全学機器共用システムの構築・運営のための準備段階として効果的であり、またリノセンターの掲げるミッションである「学内研究設備・機器の把握と共同利用の促進」にも大いに資すると期待しております。この協働を通して、本学の研究設備・機器共用を更に発展させ、学外からの設備・機器利用などにも力を入れることで、大阪大学が掲げる“OPENNESS”を具現化することを目指しています。

緊密な協働運営(実質的な一体運営)や新たな取り組みを通して、学内にある唯一無二の先端研究機器・設備類が、全学で共有・活用され有効活用が図られるだけでなく、本学における先端研究がより推進され、また新たな人と人とのネットワークが生まれことで、「知の協奏と共創」へと繋がっていくことを大いに期待しています。